暑中お見舞い申し上げます




 常日頃は何かとご厚情を頂戴しまして誠にありがたく、心より深く感謝申し上げる次第でございます。

 一昨年の東日本大震災の傷跡も未だに深く残されており、復興作業が遅れていますが、日本の現在の国力をもってことにあたれば復興はもっと早く進めることが出来たはずではないかと憤りを感じております。

 世界の情勢に目を向けてみますと、相変わらず、米・ロ・中の三大国が覇権争いをし、世界に悪影響を与え、殊に内戦の続くシリアには、多大なる影響力を発揮し混乱に拍車をかけているのであります。
 
 「アラブの春」と称する民主化運動で独裁政権を倒したエジプトでは、それに変わって、ムスリム同胞団に支持されたイスラム色の強いモルシ政権が誕生しましたが、民主化運動に立ち上がった民衆からの支持を失い、経済と治安などに不満を持った人々や、青年、リベラル左派などの激しいモルシ大統領の退陣を責められたデモ活動によってモルシ大統領は失脚し、軍の支持のもとマンスール暫定大統領が誕生しましたが、モルシ大統領を支持するムスリム同胞団が激しい抵抗をし、軍と一触即発の状態が続いており、エジプト全土で危機感が高まってきております。

 トルコやブラジルでも、政府の政策に反発をした民衆が抗議デモを行い、その一部が暴徒化し、混乱を引き起こしているのであります。

 国内では嘘八百の政策をスローガンにして自民党から政権を奪取した民主党が、すっかりメッキをはがしてしまい、先の衆議院議員では、国民にすっかりそっぽを向かれ三年三ヶ月で政権を失い、自民党に政権を取り戻されてしまいました。

 圧倒的多数の議員数を獲得して第二次安倍内閣が誕生し早くも半年が過ぎましたが、アベノミクスとか三本の矢を唱えて、第一に経済成長政策を打ち出し今日に至っており、円相場や株価によって景気回復の様相が呈されておりますが、これがいつまで続くのかは全く未知数なのであります。

 世界の各国には経済援助と称し、円借款や無償援助金で大判振る舞いをしていますが、足元の日本国民の医療問題とか、老齢者、低所得者などに対して暖かい手を差し伸べることが先決ではないのかと疑問を感じざるを得ないのであります。

 先の東京都議会選挙では、自民党と公明党が候補者全員を当選させるという偉業をなしとげ圧勝し、七月二十一日に投票の行われた参議院選挙に於いても、自民党と公明党が過半数を上回るまでの議員数を獲得し、野党の捻じれ現象が解消されてしまいました。

 衆参両院で過半数を獲得した自民公明連立政権が決して権力に驕るようなことのないようにしてもらいたいと願うのであります。

 先に、民主党の鳩山元首相が、尖閣諸島問題で、「それは中国側から見れば(尖閣諸島を)盗んだというふうに思われても仕方がない〜ならばそれは返すべきだと〜ポツダム宣言に書いてあるでしょ(日本の)固有領土は、北海道・本州・四国・九州・それが日本の固有の領土だと〜カイロ宣言の中には日本が清國からスティール〜盗んだものは返さなければならない」と、売国的な仰天発言をし、自民党はおろか、民主党内からも批判の声があがり、物議が醸しだされています。

 一国の首相を務めたはずのこの鳩山発言には唯々呆れるばかりですが、このような認識を持った鳩山を、首相に据えた民主党には大きな責任があるのではないかと痛感いたしております。

 いずれにしても、我が国日本を取り巻く内外の情勢は厳しいものがあり、このときにあたり、国民一人ひとりがこの状況を受け止め、日本の平和と反映のために尽力しなくてはならないのではないかと思料いたしております。

 尚、末筆となりますが、我が会のホームページを御覧になって下さっている皆様方の益々の御健勝と御発展を心より御祈念申し上げます。

                                                皇紀 2673年7月30日




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